めまいが…
同じ課で別なセクションの人が1名、先月一杯で退職した。
同僚なんだけど、顔はおろか、名前も良く思い出せない。
だってほとんど仕事に来なかったんだもん。年単位で。
一応病気だとは、人づてに聞いていたけれど、
悪いけど、ええと、ごにょごにょ…
気がついたのは先月の最終日の終業間近な時間。
窓口で仕事をしていたワタシが、お客様をそのセクションにご案内しようとしたら、
どうも見たことがあるようなないような姿が、
緊張感のない表情を浮かべ、うろうろしている。
あ、あれがそうか。
いろんな意味で接客できない状態であることは間違いないので、他の人につなぐ。
終業の時刻が来ても、別に挨拶に来るでもない。
(来たのかどうか判らないというべきか)
定年のそれではないので、特段セレモニー的なことはしなかった。
月初めの出勤途中に、偶然階段で、そこのセクションのかたと一緒に歩いた。
「いなくなりましたね」と、声を掛けてみる。
「ええ」
「お疲れ様でした」と、心からお見舞い申し上げる。
「実は、あのあと、送別会を、あのセクションだけで」
「え?」
「一応、宴会の席をもうけたんですよ」
んなこといったって、送り出す必要があるのですかねえ。
そのかたは、話題切り替えようと明るく切り出した。
「ところで最近体調どう?…ちょ、ちょっとみんみんさん、どうしたんですかっ」
「あの時はすみません、もうたいしたことないで(ぐらり)す…」
「ど、どうしたの!!」
「バッグの紐が、階段の手すりにひっかっかんですぅ」
というわけでなんとかやってます。
本社から一本の電話で「おいおいそりゃないだろう」ってな指令が下り
ハラホロヒレハレ(死語)でございます。うう。