胸の振子~はてなブログにおひっこし

というわけで、さるさる日記→はてなダイアリー→はてなブログと引っ越しを重ねそして

走り寄る影の話

夕方超ヘビー級の苦情を引き当てる。
起こった問題もレアケース、怒った当事者もレアな酷い人物。

それでも、夜はお当番で残る日だもんで、残務処理しながら頑張る。
皆さまサポートとお菓子の差し入れありがとう。

しかし、考えた。
客は所詮外部からおいでになるもの(今回はそっちに行く、と言うセリフが脅迫の意味を込めたそれだったらしい)で
毎日顔を付き合わせる同僚の中にそういうメンバーがいるよりは、まだ耐え切れる。

そんな病む人々を職場の仲間なら受け入れていきましょう、と理想論を言う人々は
この下の文面を読んでからも同じことが言えるか、自問してくださいな。

以前の職場にいた中年の女性。
殆んど担当業務は与えられておらず、席は上司のすぐそば。
何もすることがないときは、頭の周りでしきりに手を振り回している。
虫がいるんだって。
冬でも。

ある日、ワタシが席にいないときに、ワタシ宛に電話が来た。
彼女はとった。お名前と電話番号を伺いメモした。ここまでは普通。
しかし、ワタシがそのメモをいただいて、状況確認後折り返し電話しようとした途端、彼女は自席の電話をつかみ、そのメモの電話番号に掛け、呼び出し音が鳴ったその電話を「はい、出て!」と差し出したのだ。
ワタシの席と彼女の席とは、遠く離れていて、電話はコードレスではなくて。

いっぺん「うちの支社の組織図」を手書きしたというものを見せてくれた。
途中までは正しくて、あとは架空の部署で、あとはもう文字ではなかった。

きわめつけは、もうあちこちで持ちネタとして話しているけど・・・
カウンターで男性のお客様と接客中のワタシの背後でだーーーーっ!!と何か走りこんでくる気配。
黒い影が映る。彼女の振り乱した髪だった。
「うちの夫に何をするの!みんみんさんうちの夫に手を出さないで!!」

上司が取り押さえて説教していたが、しばらく同じセリフ叫んでたらしい。
お客様(もちろん彼女とは関係ない)はというと、実は聴覚に障がいのある方でして、何言っていたかはよくわからなかったようで不幸中の幸い。

のちに異動していった彼女のことは、今の同僚がかつての職場でご存知でいらして、各方面を巻き込んで大騒ぎして有名になってたそうで。
今は「人目につかんとこ」(中島らも口調で)で勤務してるという噂。そう、まだ退職してはいないのね。