Fの悲劇
少し動けるようになってきたので、懸案の仕事にとりかかる。
むしろイチから作り上げたほうが良いことがわかったのでよし。
あとでと思っていたまま放置していた、選挙のことを書く。
投票日前々日の金曜日の夜8時ごろ。
仕事の打ち合わせで遅く帰ってうちに荷物を置いてそのまま、
ちょっと近所に用事があって玄関のドアを開けたら、
目の前に立っている中年男性。
また来た。世帯主様の友達。選挙のたびに訪ねてくる。
玄関先で話すだけで決して家に入れないようにしているが、
平気で1時間ぐらいいる。たとえ遅い時間でも、翌朝早く出かける日でも。
今回はかなり前から「インタホン越しの応対のみ。玄関にも入れない。」
ということで世帯主様と打ち合わせ済み。
玄関のドアを開けるタイミングが良かった。
数秒早くても遅くても、入り込まれる隙を与えてしまったはずだから。
インタホンも押させない。なるべく冷静に告げた。
「ここで1軒訪問したということにして、このまま帰ってください。」
訪問軒数のノルマがあるのは知っている。
気弱な笑いを浮かべて相手は
「じゃあ、ご主人に宜しくお伝え下さい…」
と言ってきたので、きっぱり「いやです」と答えた。
用事が済んだところでいったん家に入り、世帯主様に報告。
外から様子を眺めると、しばらく彼のものと思しき車が停まったままだった。
まあ会ったとしてもふたりとも期日前投票は済ませていて、
いまさら彼が何を頼んでこようとも何もしないしできないし。
これネットによるとF作戦、って言うんだそうだ。
つまりその、宗教団体で支持政党でよろしくと。
FはFriendつまりお友達。選挙の時にはやたら熱心に来る。
(そうでない時は世帯主様の職場に来ていたと!)
結果はご承知のとおり。相方同様、壊滅的敗北。