胸の振子~はてなブログにおひっこし

というわけで、さるさる日記→はてなダイアリー→はてなブログと引っ越しを重ねそして

ペンギンと鳳凰

今年のヒット商品だかにアムロちゃんなどとともに
「コウペンちゃん」がランクインしたとのこと。
ああ、良かったねえ。
去年の春あたりにTwitterで初めて「出勤してえらい」ってのを見た。
その後駆け上がるように人気者になっていったペンギンのキャラクター。

グッズを初めて買った時のことをよく覚えている。
仕事が絶望的に忙しく、とてもロフトの開店している時間に行くことが叶わず、ひいひい言いながらロフトネットストアにアクセスし、家人に受け取ってもらい、日付が変わる頃に段ボールを開けて、中からぱああっとコウペンちゃんが出てきた時のあの胸の高鳴り。

帰省したコドモが「帰るたびにうちの中のペンギンが増えていく」と言った。

リアルのペンギンも可愛いものだ。
円山動物園にも、スカイツリーんとこのすみだ水族館にもいるが、なんといってもおたる水族館のペンギンショーは素晴らしい。
じかに見るのが一番だが、難しいのであれば「おたる水族館 ペンギン」程度で動画検索すると楽しい動画がざくざく出てくる。

何もしないのだ。ただそこにいて、気の向くまま歩き、芸をしようとしまいとエサのおさかなにありつき、たまにカラスにエサを持っていかれる。
それでいい。
いるだけで笑える。いとおしい。

さて、今年北海道に大きな出来事がたくさんあったのだが、嬉しい出来事の一つが「STVの人気アナウンサーである木村洋二さんの復帰」だときっぱり思う。
ネットニュースなどで大きく取り上げられたので道民のみならず、かつて北海道にいた方、ズームイン!朝を見ていた方にも大きな反響を呼んだ。
1×8いこうよ!」でサプライズ復帰した時、大泉洋さんが一瞬言葉を失い、その後「あぁた…!」と繰り返してぽろぽろ涙をこぼす場面。長い(二度目の)不在に、もう帰ってこないのではないかと覚悟した人は少なくなかっただろう。でも、鳳凰(この番組での木村さんの敬称)は帰ってきた。
今日は待望の聖誕祭(木村さんの誕生日をあの手この手で祝うだけの企画)が3年ぶりに帰ってきた。相変わらずしがないねぇ。これは誉め言葉。

あまつさえ、4月からはラジオの帯番組「無口な二人」を、盟友・明石英一郎さんとスタートさせてしまう。進行はなんかすっかりえらいひとになった明石さんに委ね、15分すっとぼけたことを言う。たまに提供クレジットを読み忘れそうになっている。
リアタイできないのでもっぱらスマホアプリのradikoで聴いている。
生は厳しいらしく録音だ。夏休みなんか取るときはまとめ録りをしておく。
それが幸か不幸か、あの9月6日の地震の際に思わぬ効果を生む。
停電でテレビが見られず、ラジオで地震情報を聞いていると、合間に耳慣れた声がくだらないコトを言っているのに気が付いた人が、過去の放送にさかのぼれる、これまたスマホアプリのラジオクラウドに飛びついた。


すごくなくていい。カッコいいことばかり言わなくていい。いるだけでいい。
翻って、そう思うということは、自分に対しても誰かにそう言ってほしい気持ちがあるのだろうと思う。
それを言葉にして差し出してほしいのよ。

コウペンちゃんは背景をあえて描かないと、作者のるるてあさんはかつておっしゃっていた。
どこか遠くにいるのではなく、地続きで、あなたのそばにいるのだという趣旨の言葉がすとんと心に入る。
肯定してくれるペンギンも鳳凰も、みんなの心の中にいるんだね。